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『スマート工場アカデミー<14時限目>』(2024.06.01)

更新日:6月4日

梅雨の季節がやってきました。雨音と共に6月の幕開けですね。湿気に負けず、楽しみを見つけたいです。

 

技術屋集団コスモマンの一人「たかし」です。

今年ももう半分が経過するところです。半年の自身の棚卸でもしてみようと思います。

 

<ロボット教室 第7軸 〜ロボットの制御〜②>

 

今回も引き続き『ロボットの制御』についてです。その中でも少し専門的な『サーボ』についてお伝えします。

 

サーボは精密な位置制御を行うための装置で、モーター、位置センサー、

制御回路で構成されています。基本的なメカニズムは以下の通りです。

 

①モーター:サーボモーターが動作の原動力で、回転運動を行います。

②位置センサー:エンコーダーやポテンショメーターが使われ、モーターの現在の位置を検出します。

③制御回路:マイクロコントローラーが多く、設定された目標位置と現在位置を比較し、誤差を計算します。

 

目標位置と現在位置の誤差に基づき、制御回路はモーターに適切な指令を送り、

位置を修正します。このフィードバックループが高速で繰り返されることで、精密な位置制御が可能となります。

サーボはロボットやラジコン、産業機械などで広く使われており、角度や速度の正確な制御が求められる場面で活躍します。

 

1.サーボモーターにはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特性と用途があります。

数あるサーボモーターの中で産業用ロボットでは特に「ACサーボモーター」が使われていて、

高速・高トルクを実現できます。信頼性が高く、寿命が長い特徴があります。

 

2.次に位置センサーですが、位置検出器(エンコーダ)の種類によって運転方式が違い、

アブソリュート形(絶対値形)、インクリメンタル形(計数形)があります。

 ①アブソリュート形

  ・絶対位置情報を提供。

  ・電源オフでも位置情報を保持。

  ・高精度で信頼性が高いが、高コスト。

 ②インクリメンタル形

  ・相対位置情報を提供。

  ・電源オフで位置情報が失われる。

  ・初期化が必要で、低コストだが信頼性は相対的に低い。

 

上記の様に各々特徴がありますが、どちらか一方ではなく、

両方の特徴を兼ね備えた『簡易アブソ形』というのが主流となっています。

 

簡易アブソ形は、精度と信頼性を重視するシステムで有効な方式であり、

特に産業用ロボットや精密機械の制御に適しています。

 

3.サーボの制御方式も「オープンループ制御」「セミクローズド制御」「クローズド制御」等

いくつか種類があり、産業用ロボットでは「クローズドループ制御(フィードバック制御)」が採用されています。

 

クローズドループ制御はシステムが目標値と実際の値を比較し、誤差に基づいて調整を行います。

センサーが直接制御対象(例えばモーターのシャフトや出力軸)に配置されます。

直接的なフィードバックにより、位置や速度の制御精度が高いです。

 

クローズドループ制御により、産業用ロボットは高精度かつ安定した動作を実現し、

信頼性や生産効率が大幅に向上します。これが精密作業や多様な生産環境での使用において

大きなメリットとなります。

 

今回は情報量が多いですが、サーボに関わる要素として纏めて知識として持って頂くと良いと思います。

ブログの回数を重ねる毎に段々お伝えできる事(ネタ)が無くなりつつありますが、

私も日々情報収集、勉強しながら、皆様にとって良い情報をお届けできればと思います!

 

それでは今月も「ご安全に!」




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